どうする?定年後の働き方

非正規雇用の労務管理 ますます複雑に」に書きましたが、いろんな雇用形態の人たちが同じ職場で働く今、徐々に増えてきたのが「定年後の継続雇用で働く人たち」です。

「高齢者雇用安定法」が改正され丸3年が経過しました。今年、28年4月2日以降に60歳のお誕生日を迎える方から、年金の支給開始年齢が62歳以降となります。

もし60歳で定年退職してしまったら、無収入の期間が丸2年になってしまいます。1年間ぐらいなら、失業保険とか退職金とかでなんとかなるでしょうけど、これが徐々に2年、3年、4年、5年と無収入期間が延びていったら、やはり老後の生活に多大な影響を与えます。
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高年齢者雇用安定法の改正があった3年前は、「うちの会社にはまだ該当者がいないから・・・」とあまり関心がなかった企業さんも、徐々に継続雇用の対象となる方や定年が視野に入り始めた方が出てきて、改めて制度全体を見直してみたい、というご要望もいただいております。

 

1.「高年齢者雇用安定法」をおさらい!

65歳未満の定年を定めている会社では、「65歳までの雇用を確保する措置」として、次の3つから選んで導入する義務があります。
この措置は平成16年にすべての企業にすでに義務化されています。

  1. 定年の引き上げ
  2. 継続雇用制度の導入
  3. 定年の定めの廃止

ほとんどの企業が、2の「継続雇用制度」を導入しているようです。

 

2.平成25年の改正で何が変わったの?

ほとんどの企業が3つの「65歳までの雇用を確保する措置」から「継続雇用制度の導入」を選んだのですが、改正が行われるまでは「継続雇用する人の条件」を労使協定で定めることができたんですね。

「直近〇年の成績が〇〇以上の人」とか、優秀な人だけを選んで継続雇用することも、実態としては可能でした。

 

平成25年4月からの改正では、この「条件づけ」を廃止して、「希望者全員を65歳まで継続雇用する」ことが義務となりました。(詳細は省きますが、H37年までは経過措置があります。)

 

あと、「継続雇用先」として、子会社などの「グループ企業」まで範囲を拡大できるようになりました。

 

3.みなさんの企業ではどうですか?

法改正のインパクトは、企業の業種業態や、人員構成などによってさまざまです。

バブル入社の人がすごく多いとか、一定の年齢層に人員構成が偏っている企業は、「これから」対策の必要性が現実味を帯びてくるでしょう。「なんとなく」「とりあえず」継続雇用制度にしてみたものの、年齢層が偏っていると、人件費の問題もそうですが、「60歳以降にどんな仕事をしてもらったらいいの??」ということが結構悩ましいようです。

一方、家族経営的な中小零細企業のほうが、今までも「定年はあってないようなもの、、、」というところも多く、あまり抵抗感なく継続雇用していらっしゃる様子も伺えます。

 

時代の移り変わり、経営環境の変化が激しく、制度をつくっても柔軟性がないと、今後は本当に厳しくなると思います。

「継続雇用」は定年までの仕事量や内容にこだわる必要は法的にはありませんので、ワークシェアリング的な働き方を実践されている企業も多いです。

ただ、せっかく定年後も長く働いていただくのなら、みなさんがこれまでに培ってこられた力を存分に発揮してもらえるような場を創っていきたいですよね。そのためには現役時代とは違った「役割の切り出し方」であったり「力の発揮の仕方」があると思うのです。丸3年が経過しようとしている今、各社さまざまな事例も出てきましたので、再度この「継続雇用制度」を見直してみるいいタイミングなのかもしれません。