セクハラ防止対策、企業が取り組むべき10項目

いわゆる「マタニティ・ハラスメント」の防止が企業で義務化になる話をしましたが、

では具体的に、「企業は何をしなければならないのか」、は現在検討が進められています。

一方、「セクシュアル・ハラスメント」については、すでに防止措置として「企業が取り組まなければならないこと」は指針が定められています。(「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」平成18年厚生労働省告示第615号)

おそらく新しくできる予定の「マタハラ防止指針」も、このセクハラ防止指針が参考にされると思いますので、もう一度おさらいをしておきましょう。

 

1.セクハラ防止対策、大切なのは分かるけど・・・

まず、セクハラはダメだ、ということはある程度認識されてきましたが、法律でどのように決まっているのか、おさらいをしておきましょう。

法律では、「男女雇用機会均等法 第11条」において、事業主は労働者がいわゆるセクハラにより不利益を受けたり、就業環境が害されたりすることがないよう、相談に応じたり、適切に対応できるような体制をつくったり、雇用管理上で必要な措置を講じなければならない、と定められています。

 

「講じなければならない」と、「事業主の義務」として定められています。

 

単に「セクハラはダメ!」というだけではなくて、事業主はその防止のために、「具体的に取り組むべきこと」が定められています。それらにきちんと取り組んでいるかどうか、が大切です。

 

2.やらなきゃいけないことは「10項目」あります!

セクハラ防止のために企業が取り組むべきことは、

  1. セクハラの内容、あってはならない旨の方針の明確化と周知・啓発
  2. 行為者への厳正な対処方針、内容の規定化と周知・啓発

     

    まず、社長の方針ということで、きっちりと明文化して、周知徹底しなければなりません。
    また、セクハラに対しては懲戒の事由になることを就業規則でルール化しなければなりません。

  3.  

  4. 相談窓口の設置
  5. 相談に対する適切な対応

     

    相談窓口をあらかじめ具体的に設置しなければなりません。
    また、相談があった場合には「適切に対応」できなければなりません。
    相談窓口は外部委託することも可能ですし、人事部など社内の人が窓口になることも可能です。
    それぞれメリット・デメリットがありますが、「お飾り」の窓口ではなくて、安心して相談できる窓口にする必要があります。

  6.  

  7. 事実関係の迅速かつ正確な確認
  8. 被害者に対する適正な配慮の措置の実施
     

    相談があったら、まずは事実関係を迅速に、かつ正確に確認する必要があります。
    ただし、相談者の了解をきちんと得ることや、プライバシーに十分に配慮することが大切です。
    また、状況に応じて、配置転換をしたり、関係改善に向けての援助をしたり、被害者のメンタルケアをしたり、適切な配慮を実施しなければなりません。

  9.  

  10. 行為者に対する適正な措置の実施
     

    セクハラの事実が確認されても、問題を軽く見たり、個人間の問題として放置するケースがありますが、セクハラは会社の問題として厳正に対処しなければなりません。
    具体的には、行為者には公正な懲戒ルールに従って制裁したり、被害者への謝罪や配置転換を実施することになります。

  11.  

  12. 再発防止措置の実施
  13. 相談者・行為者等のプライバシー保護のための措置の実施と周知
  14. 相談、協力等を理由に不利益な取扱いをしてはならない旨の定めと周知・啓発
     

    セクハラの事実が確認されるケースもあれば、事実が確認できないケースもあるかもしれません。
    しかし、何等か相談があったら、職場風土改善のチャンスでもありますので、再発防止の対策を講じなければなりません。
    また、誰もが安心して相談できるよう、プライバシーの保護と不利益取扱い禁止は徹底しなければなりません。
    そのためのルール化も必要ですね。

 

10項目、やるべきことはたくさんありますが、このような体制を整えていくことは、セクハラだけじゃなくて、あらゆるハラスメントに効果的です。

誰もが活き活きと、力を発揮できるような職場風土を作っていくことは、企業価値を高め、必ず業績向上につながります。

あぁ~、何にもできていないな・・・。という企業も一つ一つ作っていきましょう。当事務所でお手伝いしますよ。