役職手当って必要なの?

同一労働同一賃金、働き方改革といったテーマを議論するときに、
避けては通れないのが「人事制度」のことだと思います。

「成果とは何なのか?」
「会社(上司)はあなたに何を求めているのか?」
ということを明確にし、それに向けて「社員の成長図るため」のものが「人事制度」です。

もちろん、人事制度は、適正な評価をして正しく処遇に反映していくためのものでもあり、
その仕組みがないと、同一労働同一賃金や働き方改革も実現できないと思います。

ただ、給与原資の公平・公正な配分、といったことだけにこだわると上手く運用できません。ましてや、社員の優劣をつけたり、裁くためのものでもありません。
最終的な目的は「社員の育成、成長を図る」ことによって「会社の目標達成」を成し遂げるところにあります。

 

1.「等級制度」って何のため?

人事制度はあくまで「社員の成長」をベースとしていますので、
「成長のステップ」を制度上に設計していきます。

 

これが「等級制度」です。

 

○等級であれば、「こういった能力要件を備えておいて欲しい」「こういった役割を担って欲しい」といった、
その人に対する会社の期待値の大きさや役割の大きさを表します。

 

当然、その等級に格付けするには、その期待要件に応えてもらわなければなりません。

 

よって、その期待に応えられるだけの「力」をつけるために育成する必要があります。
そして、一定期間の評価によって、その期待に十分に応えられるかどうかを判断し、
昇格・降格に反映していきます。

 

イメージとしては、少し長いスパンで、
「力」を徐々に高めていっているか、そしてその「力」が発揮できているかどうか、
を見ていくものだと思います。

 

そして、この等級は通常、基本給レンジの設計に反映されています。
あまり激しく上がったり下がったりしすぎることには適さない部分だと思います。

 

 

2.役職との関係性は?

部長や課長といった役職は、組織上の職位になります。
その組織の責任や権限を明示するものでもあります。

 

先ほどの等級制度との関係性ですが、
もちろん部長になるためには5等級以上の能力要件が必要だ、
といった結びつきはありますけど、
等級=役職として運用すると、うまく機能しなくなるケースが多いです。

 

組織の改編やポストの数は、世の中の動きの速さからすると、
比較的短期的に変わる可能性がありますが、
その人への「期待値の大きさ」はそんなに短期的に変わりませんし
基本給も組織の改編ではげしく変わると、運用が難しくなってしまいます。

 

よって、給与と結びつけて考えるときに、
役職に関する部分も等級の中に入れ込んでしまって、
等級のみの給与レンジを設計しているケースもありますが、
私は等級レンジと役職手当は分けて設計したほうが運用しやすいと思います。

 

 

3.人事制度は会社の考え方を表すもの

最終的には人事制度はこれが正しい、という正解は、
各企業の考え方によります。

 

だから、まずは、当社の考え方を整理していく必要があります。

 

「何に対して」「どう支払っていくのか」

 

例えば、短期的に成果を上げて欲しいのか、それに対して給与に差をつけたいのか、
長く働いて欲しいのか、それに対して安定的に給与を支払っていきたいのか、
全体的なレベルアップをしていきたいのか、
優秀層を選抜していきたいのか、

 

といったようなことを考え、人事制度設計に反映していきます。

 

この骨格部分をきちんと整理して作っていくのが重要なんですが、
当事務所ではこのへんをヒアリングし、整理しながら進めていくお手伝いをしています。

一度、一緒に考えてみませんか?