等級にふさわしい目標を設定できない

「組織目標」の意味づけをし、メンバーに共有できたら、
次はいよいよ「個人目標」の設定に入ります。

「個人目標」を設定するときによく聞くお悩みに、「資格等級にふさわしい目標設定ができない」というものがあります。

 

  • 資格等級にかかわらず、皆が同じような仕事をしている
  • 資格等級に見合う仕事がない

 

例えば、入社10年目の中堅社員(リーダークラス)も、入社2~3年目の新人クラスも、
「同じ製造ラインで同じ作業をしている」場合があります。
 

「店頭に立って、商品を販売する」、という仕事はリーダーも新人も皆同じ、という場合もあります。

 

「職務型(仕事基準)」の人事制度を徹底する、というのなら、
同じ作業(同じ職務)をしている場合は同じ資格等級に(資格等級を引き下げてでも)合わせる、という考えもありますが、
 

現実には日本の組織にはまだまだ馴染まない考え方だと思います。

 

そうかと言って、全員の仕事をその社員の資格等級にふさわしいものだけで構成するというのも不可能です。
 

どちらかというと、ポスト不足や社員の高齢化により、資格等級を下回る仕事を引き受けざるを得ない、
という状況の組織が多いようです。

 
 

1.「達成基準」を見直してみよう

資格等級に応じた適切な目標設定ができないために、目標管理が頓挫したり形骸化してしまうことがよくあります。
 

同じ仕事をしているからと言って、目標設定も皆同じにしてしまうと、
ベテラン社員は楽々クリアできる目標になってしまい、評価にも不公平感が出てしまいますし、
 

そもそも目標管理の本来の目的である、「社員と組織の成長」につなげることが出来なくなってしまいます。

 

そこで、少しでも会社が期待し要求する職務内容や職務レベルにふさわしい目標となるよう、
「達成基準」を明確にし、そこの難易度を調整することで、目標のランクアップをすることができます。

 

例えば、達成基準を数値化できる目標であれば、数字で難易度のランクを設定する、

多能化を目指し、「新たに○○マシーンの操作を一人で出来るようなる」など、仕事の幅を広げてみる、

資料をまとめるだけの仕事をしているなら、「〇〇に関する企画書を〇月中にまとめ、部長の承認を得る」
ところまで仕事の「ステップ」をワンステップ引き上げられるようにする、
 

など、「仕事のレベルを引き上げる」方向で、目標設定を検討します。

 
「達成基準のランクアップ」の余地がないか、いくつかの視点でもって検討していきます。

 

2.管理者が知っておくべきことは?

適切な目標設定をするためには、管理者はまずは部門の業務全般とその難易度を知っておく必要があります。
また、できる限り資格等級にふさわしい目標を設定するためには、ふさわしい職務を各人に割り振っていく必要があります。

「そんなことは当たり前だろ!」と言われそうですが、意外にそれが出来ていない組織や管理者が多いんです。

職場のメンバーの役割分担状況もきちんと整理されていない、というケースも多いです。

 

どのような仕事を、どのようにランクアップすることが可能なのか、
誰にどのような仕事を割り振ることによって、その人のどのような能力をランクアップさせることができるのか、
どのようなローテーションが可能なのか、

このようなことを管理者が検討していくためには、「課業一覧表」や「職務分担表」などで洗い出し、整理しておく必要があります。
 

みなさんの職場ではどうでしょうか?
自部門にはどのような仕事があって、各仕事の難易度がどれぐらいか、きちんと把握できていますか?

簡単なことのようで、意外にまとめ方が難しかったり、ちょっとしたコツが要ります。
当事務所では、仕事の洗い出しや課業一覧表にまとめるお手伝いもしています。
目標管理をきちんと機能するものにしたい、とお考えの会社さんはお気軽にご相談ください。