36協定 締結時の留意点その1

電通や三菱電機、HISといった名だたる企業が「違法残業」で摘発され、
いわゆる「36協定」の締結には細心の注意が必要となってきています。

 

国の働き方改革実現会議においては、
36協定による時間外労働の上限を「月45時間、年間360時間」、
特別な事情がある場合も「年間720時間(月平均60時間)」、
という「罰則付きの上限時間」を定める方向で動いているようですが、

とにかく今後、ますます36協定の重要性は増していきそうです。

 

「違法な残業」と摘発されるものの中には、
この36協定で定めた時間を上回る残業をさせていた、というものが多いのですが、

そもそも、この36協定を法に則ってきちんと締結できていないために、
36協定自体に違法性があり無効、とされてしまう場合もあります。

 

年度末で、36協定の更新時期を迎える企業も多いと思いますので、
36協定締結時の留意点をおさらいしていきたいと思います。

 
 

1.「事業場」ごとに締結できている?

基本的には、36協定は、企業単位ではなく、「事業場単位」で締結する必要があります。

本社のほかに、支店や営業所、工場などが「場所的に分散している」場合は、「別個の事業場」とみなして、
それぞれで締結する必要があります。

そして、それぞれの事業場を管轄する労働基準監督署へ提出します。

※各事業場の労働者の過半数で組織された労働組合がある場合は、本社一括届出制を利用できる場合があります。

 
 

2.「労働者の過半数を代表する者」とは?

「その事業場の労働者の過半数で組織する労働組合」、もしくは、「労働者の過半数を代表する者」が、
36協定の締結当事者になりますが、

この「労働者」の人数を正しく捉えられているでしょうか?

つまり、過半数を計算するときの分母となる人数ですね。
ここには、正社員だけでなく、パートやアルバイトといった人たちや、管理監督者、病気や育児等で休職中の人たちも含まれます。

 

ただし、「過半数を代表する者」となれる人は、いわゆる管理監督者を除きます。
管理監督者は分母には含まれるけど、代表者にはなれない、ということですね。
 

いろいろと細かい点で注意が必要ですね。

 

次回は、「労働者の過半数を代表する者」を選出するときの留意点を見ていきたいと思います。